竹取リナ物語
(たけとりなものがたり) 時は平安時代、貴族の文化が華開き、 通りの人々はみな歌を口ずさみ平和をおうか謳歌しておりました 場所は平安京、右京(平安京は朱雀大路を挟み右京と左京に分かれており、 左京は栄え右京は廃れていった)にすむ竹取のガウリイじいさんがおりました。 ある日ガウリイじいさんは、 家の裏庭の奥にある竹林へ入って行き、いつものように竹を切っているとき、ふと、おかしなことに気がつきました 何と、おくのほうに見える一本の竹が眩く光っているではありませんか ガウリイじいさんは、その竹に近寄ってみました。そして 「へぇ〜、竹が光ってる」 と言って、きびすを返し、帰ろうとしたとき 「待たんかいコラァ!」 と可愛らしい(????)声が聞こえたので、 もう一回振り返ってみたら、そこには誰もいません ただ眩い光を放ちつづけている竹があるだけでした。 「何で、気がつかないのよ、とゆーか竹が光ってること自体可笑しいでしょうが!」 とまた声が聞こえてきます。 ガウリイじいさんはけげんな顔をして 「あれ、また声が聞こえたような」 と言って、またあたりを見回してみますが、 そこにはやはり眩く光を放っている竹しか見当たりません。 「何で気がつかないのよ、あんた、あたしの目の前にいるんでしょ?」 と、更に語気を強める謎の声 「目の前?」 そう言われてガウリイじいさんが見た先には、 先ほどから眩い光を放ちつづけている一本の竹がありました 「光ってる竹があるだけだけど」 ガウリイじいさんは、光っている竹になんの疑問も抱かないようでした 業を煮やした竹は 「ちょっと、あんたの持ってる斧で、この光ってる竹切って頂戴」 と、ガウリイじいさんに注文をつけます 「んー、何だか知らないけどわかった」 ガウリイじいさんはまだわかっていないようです 「ふっ!」 ガウリイじいさんは気合を入れると、見事に光る竹を両断しました 「じゃ、そう言うことで」 と帰ろうとしたときです すぱあああああああん! 小気味良い音が竹林に響きました 「待ちなさい、まったく、竹が光ってるんだから、 少しは変だと思いなさいよ」 と、ガウリイじいさんが振り向いた先には一人の小さな可愛い赤ん坊(!?) が室内用の履物を手にしてたたずんでます 「いってぇ〜、何も叩かなくても良いだろう・・・・・・」 さすがに相手が赤ん坊なのでガウリイじいさんも、強く言うことができません そして赤ん坊は、えらく尊大な態度で言い放ちました 「さぁ、あんたの家につれていって頂戴」 さて、この後、ガウリイじいさんは、 アメリアばあさんの元へ帰り、二人はこの尊大な態度の 赤ちゃんをリナと名づけて自分達の子供として育てることにしました。 それから十数年後・・・・・・・・・・・・・・ ガウリイじいさんとアメリアばあさんの夫婦に育てられたリナは いつしか都でも評判の美人に成長してました ガウリイじいさん一家がふんだんどおりの生活をしていたそんなある日 「リナ、あなたも、もうお嫁に行く年になりました、 早く言い男を見つけてとっとと言っちまいなさい」 と、アメリアばあさん 「そーだな、このままだと行き遅・・・・・・痛っ」 すぱああああん! どこかで聞いたような、小気味良い音が家に鳴り響きます 「わかってるわよ!」 と、反論するリナ、どーやら自分でも気にしていたようです 気にする理由はリナの年齢です リナも竹林で拾われて(?)今年で十八歳です この時代の女性の結婚適齢期は十代前半くらいからという早いものでした リナは決して遅くはないですが、ちょっと急がないといけない年齢かもしれませんね しかし、相手には苦労していないみたいです ガウリイじいさんの家の娘はたいそう美しいと聞いた都の貴族達が 我先にと集まってきているのです。 では、なぜリナは、結婚できないのでしょう? 結婚の遅くなっている理由、それは、『リナが結婚相手を選り好みしていたからなのです!』 家の前には沢山の結婚希望者が列を作っていました。 しかし、その数は、リナが時々開催する 『結婚相手選抜会』なるもので振り落とされて行き 結局残ったのが五人(宮廷での官位で振り落としたのは言うまでもない) まず一人目は大納言のタリム。ちょっと太りすぎのナイスガイです 二人目は、右大臣のハルシフォム。美形なのですが何を考えているかちょっとわからない人です 三人目は、左大臣のワイザー。有能な官吏だと近所の奥方達に有名なおぢさまです 四人目は、太政大臣のルーク。ちょっと空回り気味の上級官吏です 五人目は、なんと天皇のゼルガディス。興味ないといいながら結局気になってきてしまいました と、この五人の中から結婚相手を決めるのですが・・・ と、ここで当事者のリナ何か思いついたようです 「さて、お集まりの皆様」 いつになく、しおらしい声です。明らかに猫かぶってます 「いまからわたくしの言う条件を満たした方と、わたくしは結婚致したく存じます。 まずは、タリム様。魔王が持つという餓骨杖をわたくしに見せてくださいませ 次に、ハルシフォム様。本物の異界黙示録を ワイザー様。シャドウリフレクターを ルーク様。エインシェントドラゴンの宝珠を 陛下には伝説の武器といわれる瞬撃槍(ラグド・メゼギス) をそれぞれおねがいしたく存じます、尚、期限は本日より 七日間とさせていただきます、七日後また、ここへお集まり くださいませ」 といって、奥へ引き上げていきました。 そして、奥へ戻ったりナは 「ふっ、これで連中もあきらめるでしょ、んなもん世界にあるはずがないんだから♪」 と、いって卑しい笑みを浮かべていました、 都で一番の美女の名が音を立てて崩れ落ちる瞬間です皆様もお見逃しの無きよう さて、あれよあれよという間に、約束の七日目になりました 約束どおり、五人の候補者がちゃんときているようです 候補者の皆さんは良い成果が得られたようで皆さん自身満万です と、そこへリナが現れました 「皆様、ご苦労様です」 あの七日前の卑しい顔はどこへやら、きっちり今回も猫をかぶって登場です 「まずは、品物の検分を致します、まずはタリム様から」 といってリナは品定めに入る まずは、餓骨杖。おや、タリムさんががっかりしています、どうやら偽物だったみたいです そして、次々と品定めは進んで行き、最後は ゼルガディス天皇陛下 「っな!?」 と、リナは絶句 「どうだ、本物であろう」 自身たっぷりなゼル天皇。リナは少々引きつった笑顔で 「まさしく、本物でございますわ」 とゼル天皇に言った 「ふっ、悪いな諸君。この都一の美女はこの私がもらっていくぞ」 ゼル天皇は勝ち誇ったようにほかの候補者達に言い放ちました ゼル天皇はリナに向き直り 「リナよ、そちは仕度に何日必要か?」 とたずねたところ、リナは 「二日で十分ですわ」 と、それを聞いたガウリイじいさんとアメリアばあさんはもろ手をあげて喜びました 只でさえどーしよーもなかった娘です、嫁に行くのならこれ幸い、ですが、やっぱり 少しは寂しくなります。 ゼル天皇も帰り 一段落ついた夜のことです 「リナや、明日は家族でゆっくり過ごしましょう」 とアメリアばあさんが言ったとき、リナは、はた、と何かを思い出しました 「あ・・・・・・・あ・・・・・・あ・・・・・・・あ・・・・・あ・・・・あ・・・」 うわごとのように「あ」を連発するリナ 「どーしたんだ、リナ」 いつものように、のほほーん、としたガウリイじいさんの問いに 「忘れてた〜」 と一言、なぜこのようにリナが動揺しているのかは、二人にはわかりません 「何を忘れてたの」 と、アメリアばあさん そう言われて、リナは淡々と、語りはじめました 自分が何者で、どこからきたのかを 「あたしは、もともと月の人間なの」 という、リナの発言に、二人は顔を見合わせて 『そんなわきゃない』 と、異口同音に言い放ちました 「それは、信じられない話かも知れないけど、本当の話よ、それで、姉ちゃんと喧嘩して ちょっと気絶してたかな、と思って気づいたらあの竹の中だったのよ、それで、気がついたときに 竹の中に姉ちゃんの手紙が入ってたのよね、その手紙の内容が 『十八年たったら迎えをよこす。姉より』ってわけよ」 いまいち良くわからないリナの説明に二人は 『ふーん』 とうなずくことしかできません なおもリナは続けます 「で、その姉ちゃんが迎えにくるのが明後日なのよ」 と、リナ 『えええええええええっ!?』 と二人にはまさに青天の霹靂です。 「何とかならないの?」 と心配顔のアメリアばあさん、ようやく結婚が決まったというのに 超玉の輿だった天皇との結婚、それは二人がリッチになるチャンスだったのです リナと天皇の間に子供が生まれたら二人はその親王もしくは内親王の外祖父母 ということになり裕福な生活が二人を待っているはずでした、がリナが月へ帰ってしまう これは、貧乏な二人にとっては死活問題です 「何とかならないの?」 アメリアばあさんは、何としてもリッチな生活ゲットするために、必死のようです 表情からも伺えます 「どーにもならないわ、姉ちゃんに逆らったら痛い目にあうもの」 と、青ざめた顔でリナが言います。どうやら本当にどうにもならない様です しかし、どーしてもあきらめきれないアメリアばあさんは、はた、と思いつきました 「そーだわ、こう言うときこそ結婚相手に頼むべきよ!」 と、いってすぐに皇居へ走っていってしまいました そして、リナが月へ連れ戻される日がやってきました アメリアばあさんに、事の顛末を聞いたゼルガディス天皇は 自ら三千の兵士を率いてやって来ました ガウリイじいさんの屋敷はお世辞にも広いとは言えません。 なのに、三千の兵士を連れてくるとは さすがのアメリアばあさんも驚いていました。 一方連れ去られるリナと言えば、もともと結婚するつもりもなかったし、 姉に逆らうことが、いかに 無謀か、ということを知ってましたから、いつも通りにしていました 段々、日も落ち、あたりを赤く染めてきました ゼル天皇以下、三千の兵士達は、かなり神経質になっていました。 塀の上に気配がすれば、猫でも矢で射る、といった感じです 「これだけ兵がおれば、月からの迎えも撃退することができよう」 ゼル天皇は自身満々です (さて、どうかしらね・・・・・・) 苦笑しながらこの光景を見ているリナ、表情はいつもと変わりません そして、丑の刻を過ぎたとき、いきなり辺りが明るくなりました 「な、何事!?」 いきなりのことに動揺する兵士たち 「上だ、空に誰か浮かんでるぞ!」 一人の兵士が指した先には、一人のへんてこな格好をした、女性が浮かんでいます その女性が一言 「リナ、帰るわよ」 ガウリイじいさんや、アメリアばあさん、 そしてゼル天皇はいきなりのことで呆気にとられています 「ね、姉ちゃん・・・・・・・」 姉の存在が怖いリナはちょっと後ずさりしてます そのとき、ゼル天皇は正気に戻り 「はっ、状況に飲まれている場合ではない、 者ども、あの空に浮かんでるヤツを撃ち落せ!」 と兵士達に命令しました ヒュン、ヒュン、ヒュン、ヒュン、ヒュン 命令とともに放たれる無数の矢 その矢が、リナの姉ちゃんに当たる寸前 ふっ、と消えてしまいました 「なっ!?」 予想外のことに、思わず絶句するゼル天皇と兵士達 「さぁ、もたもたしない!」 声のしたほうをみると、そこには、いつの間に移動したのでしょう、リナの横に リナの姉ちゃんがいました 「はいはい、行くわよ」 と、リナはガウリイじいさんとアメリアばあさんを振り返り 「今まで、ありがとうね」 と、言うと、姉ちゃんと一緒に月へ帰っていってしまいました この後、傷心のゼル天皇は、連れてきた三千の兵士達とともに宮廷へ帰って行き 後には、ガウリイじいさんとアメリアばあさんが残りました 「何だったんだ?」 ガウリイじいさんがアメリアばあさんに聞きました。 アメリアばあさんは少し間を置いてから 「子供のできなかった私達に、神様からの贈り物って思えば良いんじゃない」 と笑顔で言いました 「そっか」 ガウリイじいさんも笑顔です 子供のできなかった二人に一時の(といっても一八年ですが)間、子供が、リナがいたのは 紛れもない事実です。その間二人は幸せでした そして、二人はリナが帰ったであろう、月をしばらく眺めていました (おわり) あとがき 皆様 おはようございます、こんにちは、こんばんは ぜろぽんでっす え〜、この話のもとネタは「竹取物語」です(マテ) キャスティングがめちゃくちゃだと思いますが 許してください、書いてる途中で「失敗した!」 と思ったのですが、そのまま放置しました(爆) 実験的な試みだったので文章めちゃくちゃですね オチが中途半端だし、まだまだです さて、次に何かを書くときに文章をまともに構築できているんでしょうか 自分でも不安です(ヲイ) それでは〜 (次回予告) 次は、江戸時代・・・・・・・かな?